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サーチュイン遺伝子とは?寿命を伸ばす効果の真偽を研究結果をもとに解説

「サーチュイン遺伝子ってなんだろう?」
「寿命を伸ばすって本当なの?」

このようなお悩みを持っている方に以下の2つをメインに解説します。

  • サーチュイン遺伝子が人体に与える影響
  • サーチュイン遺伝子の活性化方法

サーチュイン遺伝子について詳しく知りたい方や、人体に与える効果が気になる方のお役に立てれば幸いです。

サーチュイン遺伝子とは

サーチュイン遺伝子とは、遺伝子の転写制御に重要な役割を果たす「ヒストン脱アセチル化酵素」の1種であり、「若返り遺伝子」「長寿遺伝子」とも呼ばれています。ヒトには7種類のサーチュイン遺伝子(SIRT1~SIIRT7)が存在することが研究の結果から分かっています。

近年の研究でサーチュイン遺伝子には、「老化の防止」や「がんの発生を抑制」するなどの健康寿命の延長に繋がる結果が多く判明しています。NHKや、全米でベストセラーになっているLIFESPAN(ライフスパン)でもサーチュイン遺伝子の効果を取り上げています。

サーチュインが寿命を伸ばすのは嘘?本当?

サーチュインを投与することで、ショウジョウバエ線虫などの寿命が最大50%伸びる研究結果が2010年以前に多く発表されていました。

しかし、2011年に「今までのサーチュインが寿命を伸ばすという実験には不備がある」と指摘する研究結果をNatureに発表し、2010年以前の研究結果を覆しました。その結果「サーチュインが寿命を伸ばすのは嘘」ということが広まったと予想されます。

それから2年後の2013年に、ヒトに共通する遺伝子が多い「酵母」を対象にした、サーチュイン遺伝子による「寿命を伸ばす仕組み」を解き明かした研究結果が発表され、サーチュインには寿命を伸ばす効果があると再度示されたのです。

ネズミを対象にしたハーバード大学の研究によると、サーチュインを活性化させたネズミの最大寿命が21%も伸びたとも示しています。

人間を直接対象にした寿命を伸ばす研究は行われていませんが、これらの研究によりサーチュインは人間の寿命を伸ばす可能性を大きく秘めていることが分かります。

サーチュイン遺伝子が人体に与える3つの良い影響

サーチュイン遺伝子は寿命を伸ばす可能性を秘めているだけでなく、人体に以下の3つの良い影響を与えます。

  • 老化の原因である活性酸素を抑制する
  • 認知機能を向上させる
  • ガンの発生を抑える

老化の原因である活性酸素を抑制する

サーチュインは老化の原因である「活性酸素」を抑制する「抗酸化作用」を調整する働きをします。

活性酸素は体内で酸素を利用すると同時に生成され、人間の細胞を傷つけ、臓器などの老化やシワ、動脈硬化などの生活習慣病をもたらす大きな原因です。

一般的に活性酸素が増えた場合、「抗酸化作用」が体内で起こりますが、20代をピークに抗酸化作用の働きが低下していきます。

サーチュイン遺伝子は、抗酸化作用の調整因子として機能することが研究で明らかになっています。そのためサーチュインを活性化させることにより、老化の原因である活性酸素を抑制することができるのです。

認知機能を向上させる

サーチュインは、脳の認知機能に大きく関係する「脳の血流」を正常にする働きを持っています。

ある研究では、サーチュインの働きを脳で2~3倍高めたマウスの脳血管を狭窄しても、その後に脳血管が拡張され、血流が正常に保たれたということを示しています。そのため老化による脳血管の詰まりや縮まりなどによって引き起こされる「認知障害」を防ぎ、通常の年齢よりも認知機能を高めることが可能です。

また、サーチュイン遺伝子を欠損させたマウスを使用した研究によると、マウスに何らかの記憶障害が見られています。そのためサーチュインは、記憶の調整に関係する可能性が高いということが考えられています。

ガンの発生を抑える

サルを対象にしたある研究では、サーチュインが活性化したことにより、がんの発生率が大きく減少しています。それだけでなく、人間でもよく見られる心血管疾患も約50%近く発症率が低下しているのです。

がんは本来、正常な遺伝子が気づくことによって発生する病気です。つまり、先ほどご紹介した「活性酸素」によって起きる細胞の損傷もがん発生の原因となります。

そのため活性酸素を抑制することでも、がんの発生確率を抑えることに繋がります。

サーチュイン遺伝子を活性化するためには?

サーチュイン遺伝子には老化を防いだり、認知機能を向上させたりする力を秘めています。しかしサーチュイン遺伝子は体内で眠っていることが多いため、以下の3つを行うことで「眠っているサーチュイン遺伝子」を活性化させることが可能です。

  • カロリー摂取量を抑える
  • 適度な運動
  • NMNサプリメントを摂取する

カロリー摂取量を抑える

サーチュインが活性化される仕組みとしては、摂取カロリーを制限することによって、サーチュインを活性化させる因子である「NAD」の濃度が増え、サーチュインが活性化されます。

アカザルを対象にした実験では、エサの総カロリーを30%減らしたアカザルのグループは、サーチュインが活性化され、加齢による疾患発症率が低下していることが示されています。

ヒトを対象にした実験では、7週間にわたって摂取カロリーを25%カットしたことで、サーチュイン遺伝子の働きが4倍以上に増加しているとの報告もあります。

成人男性の必要摂取カロリーは「2,000kcal」と言われているので、通常食べる量よりも茶碗2.5杯分(約240kcal)を目安に制限するといいでしょう。

適度な運動

ある研究では、座りがちな老齢なネズミと運動による訓練を受けたネズミを比較し、運動をしているネズミの方がサーチュインが活性化されたということが述べられてます。

カロリー制限と運動によるカロリー消費を合わせてもサーチュインは活性化するため、上記のカロリーの制限量と運動による消費カロリーを合わせて、1日の摂取カロリーを30%抑える運動をするといいでしょう。

例えば1日の摂取カロリーを制限するために、摂取カロリーで20%、消費カロリーで10%抑えるとすると、20分のランニングを目安にして運動をするといいでしょう。

※成人男性の1日の摂取カロリーを約2,000kcalとしており、20分のランニングで200kcal消費されると言われています。

NMNサプリメントを摂取する

NMNサプリメントとは、サーチュインの活性化因子であるNADを生成する「NMN」が豊富に含まれているサプリメントです。そのため最も効率的にサーチュインを活性化させることができます。

NMNサプリは通販でも購入可能ですが、安くても1ヶ月5万円以上する高額なものです。
もしNMNサプリを購入する場合は、信頼度の高い企業から購入するようにしましょう。

サーチュイン遺伝子 まとめ

この記事では、サーチュイン遺伝子が人体に与える影響や、サーチュイン遺伝子を活性化させる方法をご紹介しました。

サーチュイン遺伝子を活性化させる、以下の3つをぜひ行ってみてください!

  • カロリー摂取量を抑える
  • 適度な運動
  • NMNサプリメントを摂取する

 

▼以下出典一覧
^”NHKあなたの寿命は延ばせる~発見!長寿遺伝子~” 2021年1月14日閲覧
^”LIFESPAN(ライフスパン): 老いなき世界”
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